U 学習指導の基本



1 教科別の指導



 知的障害の程度が比較的軽度の子どもたちが在籍する特別支援学級では、教科の指導が中心となります。 これまでの教科指導の経験や、各自の教科における専門性を十分に活かすことができます。
 指導にあたっては、個々の子どもの発達段階や興味・関心、生活経験等を十分に考慮し、内容を精選し、組織化して指導することが大切です。


指導する内容は?


・平成12年の『特殊教育諸学校小学部・中学部学習指導要領解説−養護学校(精神薄弱教育)編−』に資料として掲載されている『各教科の具体的内容』
・秋田県総合教育センター研究紀要第31集(平成11 年度刊行)『特殊学級における「個別の指導計画」』の末尾にある『作成資料』の系統表(国語科・算数科)
・小学校及び中学校等の学習指導要領にある各学年の内容表(下学年のものを参考に)
が参考になります。


 子どもたちに必要なことをこれらの内容表から選び出し、指導の計画を立てます。取り上げた内容については、子どもの実態にあわせて適宜加除修正していくなど、柔軟な対応が必要になります。
 地域にある特別支援学校の実践例なども参考にしてみてください。


使用する教科書は?


教科指導で使用できる図書   @文部科学省検定教科書(下学年のものを含む)
  A文部科学省著作教科書(☆印)
  B絵本等一般図書のうち、教科書として代わりうる図書


 このうちBは、学校教育法附則第9条によるもので、「検定教科書」や「文部科学省著作教科書」の使用が適当でない場合は、特別支援学級を置く学校の設置者(市町村教育委員会)の定めるところにより、他の適切な教科書を使用できるというものです。(改正前の学校教育法では第107条で規定されていたので一般に「107条本」と呼ばれていました。)

 詳しくは市町村教育委員会にお問い合わせ下さい。


指導の際に留意したいこと


 知的障害特別支援学級においては、学習したことが身につくように、より多くの体験的、実際的な内容を取り入れて学習を進めましょう。また、覚えたことや学んだことを実際の生活で生かせるようにもしていきます。そのためには、子どもの実態に応じた学習内容を精選し組織化して学習を進めていくことが必要です。


 


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